石、カメラ、ディスプレイが直線上に吊り下げられている。カメラとディスプレイはそれぞれ異なる位相の振り子運動を行いながら、石をリアルタイムで撮影・表示する。
静止している石は、その連動のなかで、像として絶えず変動する。ここで生じているのは対象の運動ではなく、装置間の位相差が可視化する関係的な揺らぎである。
カメラへの同一化が「目」としての主体を映像の内部へと導くのに対し、スクリーンの運動はそれを重力に従う身体として現実空間へと引き戻す。
カメラとスクリーンの非同期な運動が生み出すずれは、その往復のなかで、見ることの枠組みそのものをゆるやかに宙吊りにする。
Suspensions
・2026
