Subject / Object / Object

箱崎健志 / 有川裕之の展覧会"Subject / Object / Object"を開催いたします。
Statement
アクリル円盤とターンテーブルの関係性を軸に、本作は構成されている。円盤には中心孔も溝もなく、針には所定の軌道が存在しない。針は盤面を滑走し、跳躍しながら、音と痕跡を生成する。この状況においては、オブジェクト自体が音を決定する主体となり、円盤とターンテーブルの主客の関係は反転している。その結果、音はオブジェクトの運動と摩擦によって自律的に生成される。
蛍光灯のオブジェクトは、音を発する構造と対峙しながら明滅を繰り返している。各ターンテーブルは独立したシーケンスで作動しているが、その回転運動は、光の明滅のシーケンスに干渉されることで、新たな運動パターンを生成する。このような非同期的な構成は、空間に複層的な時間軸を発生させている。それは、あらかじめ定められた意味を伝えるものではなく、常に「差延」と「非中心性」を孕んで現れる。
ここでは、すべての対象が等しく存在し、それぞれが固有のリズムと振る舞いを持ちながら、互いに完全には接続されないまま共存している。対象は知覚や機能に還元されることなく、つねに何かを隠し持ちながら現れる。
Artists
箱崎健志 Takeyuki Hakozaki
音楽家・美術家。
音楽家としては、ミニマルミュージックを主軸に、そこから構造的に発展・拡張した音楽作品や立体音響作品を制作。国内外で作品を発表している。美術家としては、人工物の本来の機能を剥奪し、関係性を解体した複数のオブジェクトによる接触から未知の可能性を前景化させる手法の作品・インスタレーションを国内外で発表。
鼓童とのコラボレーションによる《MATSURI with KODO》にて、SPIKES ASIA「USE OF ORIGINAL MUSIC」部門のファイナリストに選出。
TBWAとのコラボレーションにてWEBBY AWARDS「Honoring the Best of the Internet」を受賞。有川裕之 Hiroyuki Arikawa(WORKSHOP™︎)
東京都生まれ。東京学芸大学、桑沢デザイン研究所卒。 数社のアパレルブランドで企画デザインを担当。
2013年 独立後アパレルブランドOH WELLを設立。併せて展示会用什器の製作を開始。
2019年 WORKSHOP™名義での制作活動を開始。
2021年 TOKYO DESIGN STUDIO New Balanceのアパレルラインのビジュアルディレクションとアートワークを担当。
2020.03 インスタレーション[the white / 東京]個展
2020.08 SEQUENCE OD(ON DEMAND) [the white / 東京]個展
2021.01 instrument / replacement / alteration[the white / 東京]個展
2021.05 temporary / structure / laboratory[T-HOUSE New Balance / 東京]個展
2021.12 space / guide / volume[CAVE-AYUMI GALLERY / 東京]グループ展
2023.01 Reflective Configuration[CONTRAST / 東京]個展
2023.5 NIGHT ART FAIR TAIPEI [台北]アートフェア
2024.5 FUTURE DAYS[MAGMA GALLERY / 東京]グループ展
2024.6 Highway Intersection[NCC / 北京]アートブックフェア 什器制作
2025.4 Offset Plane[RAMP / 北京]アートブックフインスタレーション 展示設計
Events
- ended2025.6.7 09:00 _ 2025.6.7 12:00
"Subject / Object / Object" Opening Reception
箱崎健志 / 有川裕之の展覧会"Subject / Object / Object"のオープニングレセプションを開催します。 予約不要でどなたでもお越しいただけます。 東京都中央区日本橋馬喰町2-2-14 maruka 3F