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Beautiful Medium
2/20/2026 _ 3/1/2026

この度、NEORT++は村本剛毅との共同企画による資料展示「Beautiful Medium」を開催いたします。
概要
美しいメディア、ということがありえるだろうか?
(書籍「Beautiful Medium」より)
メディウム・アート(Medium-Art)とは、村本が提起する、メディウム——すなわち何かを媒介する主体——そのものを、美的認識の対象として制作する芸術を指す。本資料展示では、「美しい」という形容詞を、その対象となることを逃れてきた「媒体」へと批判的に衝突させることで「媒体そのものへの感性」を掘り起こしながら、メディウム・アートの系譜と可能性を多角的に検証する。
会場では、村本を中心とするリサーチグループによって準備された多様なメディアを美的/感性的な対象として観察する資料展示を核に、「美しいメディア」というフレーズに関するビデオ・インタビュー・ピース、ひとつのメディアである「糸電話」の実物と小林さらんによる糸電話を使用する人々の映像記録、リサーチグループが企画するメディアのキュレーションによる「媒体芸術祭」の架空のポスター、さらにメディウム・アートの理論的考察を複数収録した書籍などが展開される。
また展示期間には、「媒体芸術祭」の企画に向けたトークセッションを実施する。ここでは、同じく「メディウム」を掲げ、「メディア」をテーマとした人文学研究の集約を目指す新進の学術雑誌『メディウム』の創刊者の一人であるメディア研究者、梅田拓也を招いて、企画に対し問題提起をしていただく。それを受けて、村本、キュレーター/批評家の畠中実、メディア・コミュニケーション研究者の藤田結子と共に、企画会議を行う。
なお本展は、昨年にNEORT++とparcel の共同展として開催された村本剛毅個展「Univocity of Mediation: Beautiful Medium」の関連書籍「Beautiful Medium」の刊行を記念した展示である。
企画: NEORT, 村本剛毅
リサーチ: 多田かおり, 山之辺ハサクィ, NIINOMI, 小林さらん, 福林開, 庄野祐輔, 柏山結哉
スペシャル・サンクス: 小林さらん (作品提供)
リサーチ協力: 藤田結子, 沢山遼, 清水知子, 畠中実
協力: parcel, 文化庁メディア芸術クリエーター育成支援, 東京大学 稲見・門内研究室

Inunnguaq (Photo: Ansgar Walk)

糸電話 (Photo: Saran Kobayashi)

Photogenic drawing (invented by William Henry Fox Talbot)

宮武外骨『奇態流行史』より「コツクリ様といふ遊戯」(1922年)

Goki Muramoto, video interview "Beautiful Medium."

Goki Muramoto, video interview "Beautiful Medium."

Goki Muramoto, “Training Wheels”

Galileo Galilei, “Sidereus Nuncius”

Goki Muramoto, “Beautiful Medium”
書籍

村本剛毅の個展「Univocity of Mediation: Beautiful Medium」に関連して刊行された書籍。
展示記録に加え、四方幸子氏、畠中実氏、久保田晃弘氏、加治屋健司氏とのトークを収めたアーカイブ、原島大輔氏、水野勝仁氏、多田かおり氏による論考、これまでの作品をまとめたヴィジュアル集、そして作家が提唱する「メディウム・アート」の理論的考察を収録した一冊。
¥6,000
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Artist

村本 剛毅|Goki Muramoto
アーティスト。1999年、山口生まれ、東京を拠点に活動。
独自の「媒体」を発明・彫刻する実践を通じて、知覚やコミュニケーション、移動を含む「媒介」について探求している。主な作品は、閉じた瞼に映画を投影する光学装置《Imagraph》series、意識する対象を他者と共有するときに視界も共有する眼鏡《Lived Montage》series、単語翻訳の連鎖を地図にした辞書/彫刻《Media of Langue》など。制作と並行して、内容に開かれた媒体そのものを芸術作品とする実践を「メディウムアート/Medium-Art」と名づけ、その理論的背景と系譜をリサーチしている。現在東京大学学際情報学府博士課程に所属。日本学術振興会特別研究員(DC1)。
Events
ended2026.2.22 08:00 _ 2026.2.22 10:30Voices of Mediation 媒体芸術祭にむけて
畠中実 | Minoru Hatanaka / 梅田拓也 | Takuya Umeda / 藤田結子 | Yuiko Fujita / 村本 剛毅 | Goki Muramoto「媒体芸術祭」の企画に向けたトークセッションを開催します。 本トークでは、キュレーター/批評家の畠中実氏、メディア研究者の藤田結子氏、そして村本と同じく「メディウム」を掲げ、「メディア」をテーマとする人文学研究の集約を目指す新進の学術雑誌『メディウム』の創刊者の一人である梅田拓也氏をお招きし、「媒体芸術祭」の企画をめぐる議論を展開します。媒体芸術祭という言わば「メディアのメディア」が生成されるプロセスそのものを公開することを通じて、「メディウム」という概念それ自体を芸術の内外で練り直すことを目指します。 登壇者:梅田拓也, 畠中実, 藤田結子, 村本剛毅 司会:NIINOMI 時間:17:00 - 18:00(第一部)、18:15 - 19:30(第二部) 場所:NEORT++(東京都中央区日本橋馬喰町2-2-14 maruka 3F) YouTube 第一部:https://www.youtube.com/watch?v=qNMD6jNIWJo 第二部:https://www.youtube.com/watch?v=JIANrm0Cr6sOn Site | YouTube
畠中実 | Minoru Hatanaka
1968年生まれ。キュレーション・批評。近年のおもな展覧会は、「多層世界とリアリティのよりどころ」(2022年)、「坂本龍一トリビュート展 音楽/アート/メディア」(2023年)、「ICCアニュアル2024 とても近い遠さ」(2024年)、「evala 現われる場 消滅する像」(2024年)など。「Ennova Art Biennale Vol.1」アーティスト選考委員(中国、2024年)、森美術館「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」アドヴァイザー(2025年)を務める。著書に、『現代アート10講』(共著、田中正之編、武蔵野美術大学出版局、2017年)、『メディア・アート原論』(久保田晃弘との共編著、フィルムアート社、2018年)。
梅田拓也 | Takuya Umeda
同志社女子大学学芸学部助教。1992年生まれ。大阪大学文学部卒、東京大学学際情報学府修士課程修了、同博士課程修了。博士(社会情報学)。2021年より現職。著書に『フリードリヒ・キットラーの理論――筆記、感覚、数』(東京大学出版会、2026年[近刊])、『技術と文化のメディア論』(共編著、ナカニシヤ出版、2021年)など。
藤田結子 | Yuiko Fujita
米国コロンビア大学で修士号、英国ロンドン大学ゴールドスミス校メディア・コミュニケーション学科で博士号。 東京大学大学院情報学環教員。エスノグラフィーを用いて、メディアと移住、文化生産、人種・ジェンダーなどについて研究。
村本 剛毅 | Goki Muramoto
アーティスト。1999年、山口生まれ、東京を拠点に活動。 独自の「媒体」を発明・彫刻する実践を通じて、知覚やコミュニケーション、移動を含む「媒介」について探求している。主な作品は、閉じた瞼に映画を投影する光学装置《Imagraph》series、意識する対象を他者と共有するときに視界も共有する眼鏡《Lived Montage》series、単語翻訳の連鎖を地図にした辞書/彫刻《Media of Langue》など。制作と並行して、内容に開かれた媒体そのものを芸術作品とする実践を「メディウムアート/Medium-Art」と名づけ、その理論的背景と系譜をリサーチしている。現在東京大学学際情報学府博士課程に所属。日本学術振興会特別研究員(DC1)。