デジタルテクノロジーの進化によって、世界中の人が同じコンテンツに同時にアクセスできるようになり、異なる時間の中でも同一の体験を共有できるようになりました。時間的・空間的制約が薄れつつあるデジタル化された現代の世界で、今この瞬間の体験はどのような意味を持つか。
本作品は、オンライン上で閲覧可能なデジタルアートであると共に、デジタルアートのリアルギャラリー「NEORT++」で展示されるインスタレーションでもあります。 NFTと作品の関係、スクリーン上と実空間における作品の鑑賞体験について考える作品です。

1000個のNFTの花とそれらを咲かせる木からなる作品

MOMENTは桜をテーマにした作品で、1000個の花とそれらを合わせた桜の木からなります。 花はNFTとして販売され、mintされた花は桜の木に咲いていきます。

春の間にだけ花をつける

この桜の木は、展示が行われる春の間だけ花をつけます。 季節を過ぎると花は散り、来年、再来年の春にまた花を咲かせる。 時間的・空間的制約に影響されないデジタルデータだからこそ、今、この瞬間にだけ味わえる体験をつくりました。 散りゆくからこそ美しい。桜のもつ儚さと美しさになぞらえた作品です。 ※個々のNFTの花は年中ずっと観賞できます。

NEORT++記念すべき最初の展示作品

NEORT++はデジタルアートの実験的展示空間として2022年4月1日に正式オープンいたしました。MOMENTはこのオープンに合わせてつくられた作品、NEORT++での展示は今年で3度目です。今後ギャラリーと共に何年何十年と残り続ける作品となるでしょう。

環境に配慮したデジタルアートの展示の可能性について

本展では、生活者と共に自然資源の再生を促進するサービス「SINRA（シンラ）」と提携し、ギャラリー運営全体で発生するCO2をオフセット（相殺）する取り組みを試験的に導入いたします。
また、MOMENTのNFTをそのカーボンオフセットの証明とすることで、参加者によるNFTの購入がエシカルな活動の証明にもつながります。なお、CO2のオフセットにあたり、SINRAを通じて三重県尾鷲市から創出されたJクレジットを活用してまいります。
デジタルアートのギャラリーを継続して運営していく中で、環境への配慮について考える機会が増えてきています。今後、NEORT++としてどのような取り組みを行うことができるのか、引き続き考え続けると共に、まずはアクションとして実験的ではありますが、SINRAの仕組みを導入し、具体的な行動に移していきたいと考えています。
SINRA webサイト: https://sinra.app